ハワイには、森羅万象をつかさどる四大神と並び高位の神とされ
根源的な宇宙創生に関りのある女神がいます。
それが、『月の女神』であり、創世の神ワーケア(Wakea)と交わり
モロカイ島を生んだ(ハワイの創世神話「クムリポ」に記述されています)とされている
ヒナ(Hina)です。
ヒナは、四大神の一人「クー」(森・山の神、戦の神)の妻で
”多産の神”とも言われています。
ペレや雪の女神ポリアフといった自然を表す個性の強い女神たちは、
たびたびHulaのなかにも登場し、人々に愛されています。
それと比較するとヒナは表に出てくることはあまりありません。
ペレやポリアフのようにハワイの自然を体現していると考えられる一方
ヒナは月や海底といったハワイの自然が出来る以前に存在している
根源的な世界に属しています。
したがって、ヒナは創世神話の中に必ず登場する女神なのです。
また、ヒナはハワイ独特の女神ではなく
ポリネシア全域に存在し、数少ない神名の中で唯一の女神です。
ハワイの「月に関する神話」の中にこんな話があります。
ヒナがまだ地上に住んでいた頃、家族や横柄な夫に嫌気がさし
家を出て行くことを決心します。
最初、虹を渡って太陽に行きますが、あまりの熱さに絶えられず、月を目指します。
こうして、月はヒナの永遠の住処となり、月に住むようになり
タパ(kapa)布を作ります。
このことから、ヒナは「タパ作りの女神」とも言われています。
また、月はひょうたんの中に入っている彼女の食物でした。
ある時、ヒナはひょうたんの蓋をあやまって開けてしまい
月が浮上して天にまで昇って行ってしまったといいます。
月に満ち欠けがあるのは時々ヒナが月をかじるからだと言われています。
ハワイでは、月の満ち欠けにそれぞれ名前が付いていて
その時々にいろいろな意味があるといわれています。



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